家の中をキレイに片付けして日々の暮らしを快適にする
玄関
港のそばで必ず目にする巨大な倉庫郡。船から下ろされた、あるいはこれから積み込まれる貨物の一時保管に、大きな倉庫はなくてはならない存在です。もし仮に、港から離れた場所に倉庫があるとどうなるか?「どうなるもこうなるも、不便に決まっているでしょう」。物流関係者たちがあきれ返るのは目に見えています。港は「海の玄関口」とも呼ばれているくらいですから、住宅の玄関だって同じことです。近くに大きな倉庫(広めの収納スペース)がなければ、本来とても不便なはずです。にもかかわらず、多くの家ではいまだに一昔前の下駄箱しか置いていません。家中にあふれているモノたちを見てみましょう。玄関脇に置いておけば楽だな、というモノはありませんか。履き物だけでなく、普段あなたが持ち運んでいるモノも、「倉庫」に一時保管です。
壁面
家を建てるには土地が必要です。では、モノを収納するのに、土地ならぬ床が必要かといえば、必ずしもそうではありません。モノの収納に必要なのは床、ではなく壁だからです。壁がなければ、テレビもキャビネットも本棚も、何ひとつ満足に置けません。大きな窓が複数付いていたり、南側がすべて掃き出し窓になっていたりする、いわゆる“開放的な住宅”は、とても素敵な印象を見る者に与えます。けれど実際の生活は小さな苦労の連続です。窓が大きい分、壁の面積が小さくなるので、モノの寄りかかれる場所が減り、ちょっとした棚を置こうにも最適な場所が見つからないのです。窓の前だって置こうと思えば置けますが、だったらそこは最初から壁にしておけばよかったはずです。収納という機能の限っていれば、窓は大きければ大きいほど頼りになりません。
リビング
リビングのテーブルは何のためにあるのか。意外とはっきりしていない問題です。テーブルにはさまざまなモノが置かれていませんか。テレビのリモコン、読みかけの新聞、今朝の折込み広告、老眼鏡、箱ティッシュなど。これらが所狭しと折り重なるテーブルは、片づかないリビングの象徴ともいえます。テーブルの上にモノが溜まるのは、モノの置き場所がそこしかないからです。日常生活に欠かせない細々としたモノの行き先をあらかじめ計画しておく、これこそ、収納設計の真髄といえます。テーブル上の混乱は、その成否のパロメーターといえるでしょう。
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キレイに片付いている家とは
片づけが楽にできて、いつも心地よく暮らせる家とは、どんな家でしょうか。「収納がたっぷりある家」たいていの人はそう答えます。たしかにその通りです。けれど、収納をたっぷり取っているのに片づかない家もたくさんあります。大きな納戸にあれもこれもと詰め込んで、「リビングも寝室もこれでスッキリ」と満足したはずなのに、気がつけば元の状態に逆戻り。なぜそうなるのでしょうか。それは、「必要な場所に必要な収納をつくり忘れているから」なのかもしれません。例えば、車に乗って目的地に到着したら、どこかに駐車場を探すかと思います。広い駐車場であれば助かりますが、目的地から遠ければそのありがたさも半減します。「近くに一台でも停められる場所があれば」必要な場所に必要なものがあることで、日々の暮らしはもっと快適になります。
キッチン
家づくりには、節目となるいくつかのイベントがあります。工事の無事を土地の神に祈る地鎮祭、建物の骨格となる棟木が組み上がった段階で行う上棟式、近頃は少なくなりましたが、上棟式と同時に行う「餅まき」は、新築をご近所と一緒に祝う儀式です。さらにもう一つ、奥様方が心待ちにしているイベント「キッチンのショールーム巡り」を忘れるわけにはいきません。キッチンの現状に不満のない奥様は、まずいませんから、「今度こそ、使い勝手のよい最新型のシステムキッチンを」と、みな一世一代の覚悟でショールームに乗り込みます。それなのに、気が付けば片づけにくく散らかりやすいキッチンを選んでしまう人が多いのです。
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